安全性は皆で決めたルールーーー2006-03-16(木曜)晴れ後曇り

 先日も書きましたが、この本はよい本です。
 「欠陥」住宅は、なぜつくられるのか:河合敏男・岩波書店・480円
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/400009372X/qid=1142518875/sr=1-1/ref=sr_1_2_1/249-5195949-5878718

 子ども電話相談室のように、とても分かりやすく書かれています。弁護士はこのように建築界を判断しているのかと、参考になりました。(難しいことを分かりやすく書くというのは本当にすごいことです)

 「建物の安全性」とはどのような概念か、についても書かれています。
 
 建物が地震で壊れるかどうかの判定は、実は誰も分からない。一つ一つ実験でもしなければ分からない。(そういうことは実際には不可能です。)また、将来どんな規模の予想できない災害が襲ってくるかも分からない。
 それなのに「安全性」を謳(うた)うということは、どういうことなのか?

 建物の安全性とは私たちが決めたルール(約束事)なのだそうです。私たちは今、建築基準法に定めた安全基準を満たしていることを「安全である」と(皆で法律上)決めたのだそうです。(法律上の擬制(ぎせい))
 そうでもしないと、安全性の概念はつくれないようです。

 つまり、安全な建物だというのは・・・法律を遵守している建物のことであって、それが実際に壊れるか、壊れないかの議論ではないことのようです。
 ・・・なるほど、明解です。(そうでもしないとルールがつくれないですものね。)(ある形態が壊れる可能性があるのなら、基準をつくり変えればいいわけです)

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 この本は欠陥の生まれる背景を書き、防止策を書き、今後どうすべきかも書いてあります。今すぐ、個人の家づくりにどれだけ寄与するかは分かりませんが、建築界の人には参考になります。

 安全性の順位はすべての性能の中でいちばん先頭になくてはならないくだりから、結末にかけては阪神淡路大地震で家族を失われた方の手記が載っており、ウルウルしてしまいます。 

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