IHコンロと火のことーーーーー2007-01-06(土曜)雨

                           Ver1.0
 ホームページの方でIHコンロについて書きました。
 ガスコンロは「住宅最後の火」なのだから・・・IHコンロにすると子どもは「火を知らなくなる」・・・という主旨の記事。

 この「住宅最後の火」とか・・・「子どもは火を知らなくなる」という点について、抵抗のある方が多いようです。毎回、反論をいただく結果になっています。

 いくつかの反論を読んでいるうちに、あることに気がつきました。
 反論を下さる方は・・・たいがい地方の方だということです。
 たぶんそれは敷地が大きかったり、庭で火を燃やすことのできる環境の方だから・・・そう反論されているのではないかと僕は思うようになりました。

 反論の骨子は以下のようなもの。
 コンロの火を止めたくらいで、「子どもが火を知らなくなる」わけがないではないか・・・。
 大袈裟な話しではないか・・・、というのが大半です。

 が、やっぱり僕は思います。
 都市部では、ガスコンロ以外、火にお目にかかることは、まずあり得ないように思うのです。地方では、焚き火ができたり・・・何かと外遊びを通じて火とめぐり合う機会は多いのでしょうが・・・、都市ではそうではないと思うのです。
 だから(都市では)コンロの火は住宅最後の火だ・・・という点で、火を大切にしたいのです。

 電気鉛筆削り機が出たとき、私たちは鉛筆を削れない子どもが育つ・・・だなんて想像もしていなかったと思います。ですが、現在では鉛筆を自前で研げる子どもは減ってきています。
 (そういう子は手先が器用ではないので、当事務所では就職採用をしていません。模型が作れないからです。)

 その延長上に、リンゴがむけない子ども、カナヅチを打てない子どもがいるのだと僕は思っています。・・・ガスコンロの火も、同様の観点です。
 
 #

 安全・安心・快適という視点で住宅をつくることは重要なことです。
 しかし、僕はその行き過ぎを問題にしています。

 特にIHコンロは間違って考えられていると思います。
 多くの人がIHコンロの方が進んでいる(先進的)と考えている点です。
 IHコンロが特段に美味しい調理ができるわけでもなく(むしろその逆です)、ただ単にIHコンロかガスコンロかを迷っているのなら・・・若い人は(お子さんがいるので)ガスコンロの方がベターだと思うのです。

 再び火の話しです。
 私の別荘には薪ストーブがあります。が、普通の子どもは薪に着火することができません。木はどうやったら燃えるのかを知らないので、ただ煙がくすぶるだけの結果になります。
 が、体験豊富な子どもはやはり火を燃やすことができます。
 ・・・そういう子どもは、たいがいお金持ちの子どもだということです。

 私は・・・これまで高級住宅から一般住宅までいろいろな家をつくってきて思うのです。
 お金持ちの家に暮らす子どもの方が体験度が高いという点です。そういう子どもの方が何でも上手にできるという点です。
 なぜ体験度が高いかといえば、(想像がつくでしょうが)裕福な子どもほどキャンプに出かけ、スキーに行き、別荘があり、海外留学に行くことができる。・・・その子どもは、火を知り、着火でき、スキーが滑れて、英語ができて・・・馬にまで乗れる。当然、リンゴが剥け、鉛筆が削れて、カナヅチが打てる子どもなのです。

 IHコンロは掃除がしやすい、何となく格好がいい、先進的だ・・・というような理由からIHコンロをもし選ぶのならば・・・私は子どものために、火の体験を奪わない方がいい、と思うだけなのです。

 #

 今回この文章を書くのに四苦八苦してしまいました。
 直感的に書いている部分があって論点が飛びすぎるのではないかという点です。
 しかし、直感があるから・・・人は皆、それぞれに意見が異なるのだという観点から、blogに載せることにしました。

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この記事へのコメント

sonata
2007年03月08日 20:48
こんばんわ。暫くです。このブログはテーマが広がる事が多いので、それが面白く感じられ暇な時(済みません)覗いて見たくなる不思議な魅力があります。IHコンロについては話しが周辺に広がり過ぎているのでは?もっと発熱体・加熱調理道具としての機能を考えて下さい。私はガスコンロを使っていますが、今のはとても優れものです。テンプラや炊飯の火力調節はバッチリだし、空焚きもガス漏れも自動消火してくれるし通報してくれる。それにIHの様にお湯が沸くのをじっと待たなくて良い所が短気な私には良い。(今日もIHの家の手伝いをして来て、料理に時間がかかり過ぎて疲れました。)また色々な素材の調理鍋を利用できるのも良い。それで且つ経済的なら文句なしです。汚れやすい点はありますが、二日に一度位受け皿を洗えば済む話だし、テーブル自体の多くが、今では簡単に汚れが落ちやすくできているし。それに停電時の事を考えるとオール電化は不安。災害は忘れた頃にやってくる…
GA/小林
2007年03月09日 23:22
 こんにちはsonataさん。
 ま、それぞれ利点欠点があります。
 ガスコンロもIHコンロが出現しなかったら、ここまで性能が上がったかどうか・・・と思うと、二つ以上の選択があるということはいいことです。
Harry
2007年03月18日 07:58
はじめまして。
私は「火を扱わなくなったら人間終わり」と思っていますし、IHにすると火の始末を覚えないとも思っています。

しかし、「掃除は楽」というのは大いに認めます。

本家サイトにIHのダメなところを展開したら、2ちゃんねるで晒されてしまい、困ってしまいましたが、お互い主張するところは主張していきましょう。オール電化は宗教論争になりやすいのですが、、、。
http://www.d2.dion.ne.jp/~noisette/
http://blogs.yahoo.co.jp/noisettelover/46944636.html
さっさー
2009年07月20日 23:20
はじめまして。新居建築予定の者です。いろいろと情報を漁っているうちにこちらのページにたどり着きました。

IHかガスか、まぁいろんな議論があるのでしょうが小林先生のおっしゃることはとてもよくわかります。自邸は都市ガスのガスコンロ予定ですが、これも子供たちに日常的に【火】を見る機会を作ってやりたいと思ったからです。

【火】は不思議です。水と同じでとどまることがありません。その揺らぎは目で直接確認でき、肌で感じ取れます。

人類の長い進化の中で、現在の文明にまで発展してこれたのは【火】があったからに違いありません。もちろん、破壊活動も散々・・・(笑) 

しかし土や水、風や光、そして火はなくてはならないものだと思います。IHが良くないとか、火がいいとかの優劣を論じる前の次元ではないかと思うのです。タバコをすわない僕にとっては、コンロの火はまさしく住宅最後の火。ま、花火ぐらいならできますけど(^^;; 火を通じて得られる経験もまた有意義だと思います。【火遊び】なんて言葉が死語にならないよう切に願うばかりです。

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