築80年の集合住宅

<GA 志田>


 東京都の耐震キャンペーン「体験・見学バスツアー」に参加して、文京区本郷の求道会館、求道学舎の見学をしてきました。

 求道会館は東京都有形文化財に指定され平成8年から6年間の修復工事が行われ平成14年から一般にも公開されています。

 今回の見学では、コーポラティブハウスとしてリノベーションした求道学舎の一室を見学させて頂けたのが貴重な体験でした。(すでに集合住宅として入居が完了していますので一般公開されていません。)

 大正時代に建築された学生寮を集合住宅に再生、歴史的建造物が消えてゆく現実を考えると再生して活用してゆくことは法律的にも、コスト的にも相当な難事業だったと察します。

 この建物を見学して、参加した入居者の方々と関係者の強い意志を感じました。経済的に考えれば建て替えに向かいます、この建物を永く使うのだという強い意志と経済的価値とは違う価値感を共有できたことで、再生・活用の道がひらけたとのだと感じました。

 文化財として保存するのではなく、自分たちの住まいとして活用することは生きた保存です。築78年の鉄筋コンクリート造3階建て30室の学生寮(平成11年に閉鎖)を、戸数11の集合住宅に再生、耐震補強やエレベータ・屋外階段の設置を行ない近代的な設備をそなえた集合住宅としています。
62年間の定期借地権付コーポラティブハウス、当然躯体は60年以上耐えるよう延命工事が施されています。

 入居時には築80年となった建物に60年以上の寿命が与えられ、140年間生き続ける住宅となったわけですから感激的です。
外観は大正ロマン漂う姿で歴史的価値があり、庭にはメタセコイアや銀杏の大木があり魅力的な外部空間となっています。

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 大正15竣工、設計:武田五一、施工:戸田組(現在の戸田建設)、当時としてはモダンでホテル並みの設備と言われた建物です。
意匠的価値、丈夫な躯体と余裕の有る空間(階高3.3m、3階は3.6m)が建物再生のポイントでした、これから建てる建物においてもこれが重要だと痛感した見学会でした。

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