階段の勾配が急

 
 『間取りの考え』 (NO35)

 計画中の住宅は敷地が小さい。3階建てになるか、4階建てになりそうです。
 敷地が小さいので1フロアー当たりの面積は小さくなります。
 
 階段がネックです。・・・階段は普通の階段じゃなくって急階段でもいいんじゃない? 急勾配の方が面積をとらない・・・。
 そんな階段のことを考えていました。

 でも、急な階段は上り下りがたいへん。そこで、使いやすい急勾配の階段について・・・、虎の巻(グラフ)を使って考えてみました。このグラフ、40年以上も昔の丸善・建築設計資料集成のグラフ。
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 このグラフに基づいてつくった階段は上り下りしやすい、歩幅を60㎝としている階段。

 下の図はいくつか設計した実例階段を集めたものです。

 ■■ 「緑の1番」は上のグラフから考えたとき、もっとも適正な階段。
 でも、住宅ではこんな階段はつくることができません。面積を使い過ぎるから。
 駅ホームの階段とか、公共建築の階段に使われるもの。大勢の人が同時に利用しても安全な階段。
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 ■■ 「黒の2番」は大きな住宅で使えるゆったりした階段です。
 その分長さは長くなり、3m60㎝ほど(約2間)必要。一般住宅ではできそうでいて、なかなかできない緩(ゆる)やかさ。

 ■■ 「茶色③番」くらいが住宅でもっぱら使われる階段だと思います。
 この状態で踏み面(づら)(足で踏む面の寸法)207.7㎜、蹴上(けあげ・一段の高さ)200㎜、段数は14段。階段長さは2m70㎝ほど(約1.5間)。
 つまり普通の住宅階段は13段~15段ってところが多い。(段数の取り方は設計者によって考え方が異なります。)

 ■■ 勾配がいちばんきついのは「紫4番」。
 法律で許されている限界の階段です。これ以上勾配を強くすると違反建築になります。建築基準法には、いろいろ制限があるんです。

 こうしてみると、階段「勾配」と階段「長さ」は密接な関係があります。
 長さ1.8m~長さ3.6mまで、図にa・b・cと下の階の状態を描いてみました。勾配が急だと、下の階の利用度が向上するという具合です。
 よって、階段は面積との戦いです。

 次の『間取りの考え』 (NO34)
 『間取りの考え』 目次

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