公共下水道管の深さと位置

 
 今計画中の住宅敷地は大きい。敷地面積が大きいと道路に敷設されている公共下水道管の深さが問題になります。
 下水道管の位置が浅いと・・・宅内の下水勾配がとれなくなり下水は流れていきません。なにしろ下水というのは自然落下で流れていますから。

 図は「公共下水道管」と「住宅下水管」の関係図です。(一般的な場合)
 
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 公共下水道管は最小の深さが決められています(行政庁によって基準が違うみたい・・・)。
 普通は土かぶり(管の上にある土)の最小厚みは約60cm。これがいちばん浅い状態で、道路を通行する車の重さを考慮するからです。下水管が浅いと壊れやすい。

 つまり、下水道管の深さ(管底)はいちばん不利な場合で、路面から80cmくらい。
 住宅下水はこの深さ、管底を事前に調べておき、逆算的に勾配を考えていきます。
 通常、宅地内の下水勾配は1/100なので、敷地があまりにも大きいと・・・、また管底が浅いと・・・、自然落下では下水が流れなくなるというわけです。

 次の図面は道路の方が住宅敷地より高い場合。
 もし公共下水道管が高い位置にあったら・・・、住宅排水は自然落下で流すことができません。
 
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 これまで180軒ほどの住宅を建ててきて、公共下水道の方が敷地より高かった場合は2回あります。
 こういう問題には近隣住民の皆が悩んでいて、とにかく低い側の隣家に頼み込んで接続させてもらう。その隣家の人は・・・そのまた隣家の人の排水管に接続させてもらっていて、それが順送りに流れて行っているみたいな、不可思議な状態となっていて、最後には下水がどこを流れていっているのか分からないこともありました。

 下流側の人は上流側の下水を受け入れたくありません。(下流側で溢れるから・・・。維持管理は下流側が行わざるをえないから・・・。) 
 上流側の人は下水を流すことができないと垂れ流すしかない・・・、死活問題です。懇願し、手土産を持参してでも接続させてもらうしかありません。これが上流と下流の人間関係を複雑にしています。
 (行政インフラが十分でない地域ではこのような無用ないがみ合いが多いです。)

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 自分の家の前だけは下水道管が深い方がいい、といっても・・・下水道管は下流との関係で高さが決められています。まったくの他力本願・・・ままならないのです。 

 水道、電気、ガス・・・。
 インフラの中で下水道管だけが地球の重力にさからえないので、大きな敷地、坂道のある地域では管底の深さが問題になります。
 土地を新たに購入する場合も要注意。そして、私道では行政管理が行き届かないので管底問題はさらに発生しやすくなります。

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