建設費用の支払い方2/3


 前回の続き。
 工事費全額を一度に支払う、というのは現実的にはあり得ないことです。前回ではそのことを書きました。
 今回は、過払い(工事費の払い過ぎ)についての話しです。

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 工事費用の支払い方。
 建設業界の慣例では図3の支払い方が一般的です。

 ・ 1回目:工事契約を行うとき、前払いとして工事費用の1/3を支払う。
 ・ 2回目:家が上棟したとき、中間払いとして1/3を支払う。
 ・ 3回目:家が完成したときに、残金を支払う(残金=1/3)。
 これなら双方が合意しやすいという現実が生まれました。
 図にしてみました。
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 現場の完成度を見てください。
 明らかに言えることは、契約金を払うとき、工事はまったく進んでいないという点です。
 この時点で3千万円の家なら、建て主は1千万円(1/3)を支払うのですから、これは無謀とも言えます。
 「1千万円ですよ・・・」
 建設会社をよほど信用していなければ、できない話しなんです。

 契約の翌日、建設会社は倒産するかもしれません。
 つまり、建て主は過払い(払い過ぎ)の立場になっており、不利なのです。

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 メーカー住宅の場合はどうなっているのでしょうか。
 図4-1、図4-2の例が多いと思います。ここでは2例を示しました。

 工事費用の支払い方は各社によって異なるため何か決まりがあるわけでもありません。そこでいろんなパターンがあります。
 (工事費用の支払い方は建て主と建設業者側の合意によるものなので、支払い方は自由なのです。)
画像

画像

 建て主の過払い状況は前述の図3よりさらに不利側になっています。
 図4-1では残金aがごくわずか、大部分が先払い状態。

 どうして建て主はこんなに不利側になるのでしょうか。

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 ■1:信用力の問題。
 大手メーカー住宅は倒産しない(と信じられている)ので、建て主は過払いをしているのに、安心しきっている。
 ハウスメーカーの信用力というのは、そうとうの威力なのです。

 ■2:工業化住宅である。
 メーカー側としては、現場に建てる前に工場で生産を始めているので・・・、一見過払い状況に見えるけれど、これは合理的支払い、という言い分があります。(私はそう思っていませんが。)
 
 ■3:建て主は信用ならない。
 あなたは善良で普段は文句も言わない建て主さんのはずです。
 ところが、建て主のなかにはとんでもないクレーマーがいるんですね。

 文句をつけ最後の支払いを渋ることもある。
 メーカー住宅としては残金が少ない方が・・・メーカー有利。
 万が一に備え工事費用を早目に回収しようとしています。

 工事費用の支払い方は「建て主」と「建設会社」の信用力のバランスで決まります。
 メーカー住宅の信用力は圧倒的。
 過払いになっていても建て主は安心なのです。信用してどんどん支払っています。

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 私たちは過払い(払い過ぎ)に慣れ過ぎているのかもしれません。何の不安もなく、先にお金を払ってしまう。
 例えば欧州旅行・・・。
 JTBとか、HISという旅行会社に旅行費を先に支払っています。
 英会話教室も、大学の授業料も先払いです。

 が、これらの額は100万円以内だし、万が一、×があったとしても・・・損失は100万円以内、立ち直ることが可能です。
 ところが、住宅の場合は1千万円単位です。損失額が大き過ぎる。

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 建て主は過払いになりやすい。
 それはどうして?

 これまで何回も書きましたが、工事契約書は建設会社が用意するからなのです。
 契約書をよく読まずに、とくに・・・支払い方に注意がいかないからです。
 そのことを認識する必要があります。
 信用のない建設会社に対して・・・・過払いは危険。(この被害は多い。)

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 Blogが長くなってしまいました。
 次回は「出来形」払いについて書きます。

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