保険、保証、技術、法律ーーーー2007-01-31(水曜)晴れ
Ver1.0
JIO(日本住宅保証検査機構)の保証についてはこのblogでも何度かとり上げました。保証は地盤・基礎・雨漏りの瑕疵(かし:通常注意では発見できない欠陥)について最大5千万円まで保証してもらえる、というものです。
今、工事中の高砂HはJIO保証に加入しています。先日、地盤調査(サウンディング試験)を行ないましたが、この判定が我々建築家にとっては興味深いものでした。
一般的に地盤の良し悪しを判定して・・・基礎を設計したり、地盤補強を○○のようにすると決めるのは「建築家の仕事」です。ところが、JIO保証に加入した場合は・・・建築家の出番はありません。
次のようになります。
① 地盤調査会社はJIOが指定をする。(JIOが知らない地盤調査会社は不可。建築家や建設業者の選定した調査会社はダメ。)
② 地盤調査の判定はJIOが行なう。地盤改良をするとか・・・杭を打つ・・・とかの判断はJIOの判断。(建築家や建設業者の判断は考慮されません。)
③ 基礎の設計はJIO仕様に基づいて行なわねばならない。
仮にですが・・・建築家が次のように言ったらどうなるでしょう。
サウンディング試験は3か所で充分ではないか。(・・・ですが、それは5か所でなくてはならないのです。)
地耐力2トンで設計してあるので地盤改良は不必要ではないか、お金もかかるし。(ですが、これもダメなのです。)
何故かというと・・・当然のことですが、MAX5千万円までの保証をするのはJIO。保証をしてもらう以上、JIOの方法に従わざるを得ません。
JIOとは保険のようなもの、保険料約15万円を払って、保証を受けるシステム。
以前、アメリカの製薬会社工場を日本で設計したことがあります。日本の建築基準法では防火水槽の大きさは15トンが要求されていました。ところが、その製薬会社は設計条件としてその倍の30トンで設計するように我々に指示を出したのです。
何故でしょう?
・・・アメリカの火災保険を受けるからです。アメリカの保険会社は、防火用水を30トン用意しなければ火災保険適用は不可だと言ったからです。
「保険」と技術・・・「保険」と法律について、昨今は徐々に「保険の力」が増してきているように思います。
先日、この話を構造事務所の人と話し合いました。
きわめて荒っぽく計算してみますと・・・5000万円の保証を受けるのに、保険料が15万円だとすると、5000万円÷15万円=333.33となります。333件の住宅で1回、5千万円を払う事故が発生してトントンだということになります。
保険会社の従業員や、仕様書の作成、保険会社の現場立会いもあるので・・・333件の3倍まで許容して考えてみると・・・333件×3=999件 → 1000件です。
1000件の住宅で1回の事故があるのか?
・・・ないと思われます。だとすると、保険会社は儲かるかもしれません。
この問題はかなり高度な問題です。法律の整備、建築士の監理技術、事故の確率が複雑に絡んでいます。
当事務所のホームページは以下です。
http://www2u.biglobe.ne.jp/~g-a/
JIO(日本住宅保証検査機構)の保証についてはこのblogでも何度かとり上げました。保証は地盤・基礎・雨漏りの瑕疵(かし:通常注意では発見できない欠陥)について最大5千万円まで保証してもらえる、というものです。
今、工事中の高砂HはJIO保証に加入しています。先日、地盤調査(サウンディング試験)を行ないましたが、この判定が我々建築家にとっては興味深いものでした。
一般的に地盤の良し悪しを判定して・・・基礎を設計したり、地盤補強を○○のようにすると決めるのは「建築家の仕事」です。ところが、JIO保証に加入した場合は・・・建築家の出番はありません。
次のようになります。
① 地盤調査会社はJIOが指定をする。(JIOが知らない地盤調査会社は不可。建築家や建設業者の選定した調査会社はダメ。)
② 地盤調査の判定はJIOが行なう。地盤改良をするとか・・・杭を打つ・・・とかの判断はJIOの判断。(建築家や建設業者の判断は考慮されません。)
③ 基礎の設計はJIO仕様に基づいて行なわねばならない。
仮にですが・・・建築家が次のように言ったらどうなるでしょう。
サウンディング試験は3か所で充分ではないか。(・・・ですが、それは5か所でなくてはならないのです。)
地耐力2トンで設計してあるので地盤改良は不必要ではないか、お金もかかるし。(ですが、これもダメなのです。)
何故かというと・・・当然のことですが、MAX5千万円までの保証をするのはJIO。保証をしてもらう以上、JIOの方法に従わざるを得ません。
JIOとは保険のようなもの、保険料約15万円を払って、保証を受けるシステム。
以前、アメリカの製薬会社工場を日本で設計したことがあります。日本の建築基準法では防火水槽の大きさは15トンが要求されていました。ところが、その製薬会社は設計条件としてその倍の30トンで設計するように我々に指示を出したのです。
何故でしょう?
・・・アメリカの火災保険を受けるからです。アメリカの保険会社は、防火用水を30トン用意しなければ火災保険適用は不可だと言ったからです。
「保険」と技術・・・「保険」と法律について、昨今は徐々に「保険の力」が増してきているように思います。
先日、この話を構造事務所の人と話し合いました。
きわめて荒っぽく計算してみますと・・・5000万円の保証を受けるのに、保険料が15万円だとすると、5000万円÷15万円=333.33となります。333件の住宅で1回、5千万円を払う事故が発生してトントンだということになります。
保険会社の従業員や、仕様書の作成、保険会社の現場立会いもあるので・・・333件の3倍まで許容して考えてみると・・・333件×3=999件 → 1000件です。
1000件の住宅で1回の事故があるのか?
・・・ないと思われます。だとすると、保険会社は儲かるかもしれません。
この問題はかなり高度な問題です。法律の整備、建築士の監理技術、事故の確率が複雑に絡んでいます。
当事務所のホームページは以下です。
http://www2u.biglobe.ne.jp/~g-a/
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