やらない理由を考える技術者
<GA 小林>
セカンドオピニオンを依頼され、ある住宅の現場を見ています。
6畳ほどの広さ、そのバルコニーにオーバーフロー管がありません。設置した方がベターだと言っているのですが・・・建設会社側は排水管を2か所用意したので、不要だと言います。
普通の建て主なら2か所排水管があるのなら、一方が詰まってももう一つが働くので雨水が溢れることはないと考え、それもそうだ・・・と、押し切られると思います。
ところが僕は専門家。似たような条件の排水管が二つあっても意味がないと考えています。
バルコニーに雪が積もるかもしれない。雪は凍結するかもしれない。排水管が雪で詰まり・・・そのとき建て主は海外旅行に出かけていて不在になっているかもしれない。
オーバーフロー管はあった方がいい。
そもそも建設会社は技術者集団。
その技術者たちが「できない理由」や「やらない理由」を考え始めたら、一般の人は太刀打ちできないと思います。
「二つあるから大丈夫ですよ」
「工事が進んでいて今さら出来ない」
「今からオーバーフロー管を設置すると、かえって漏れやすい」
できない理由や、やれない理由は、山のように考えつくことができます。しかもできない理由をうまく考えつく頭のいい人がいると、その障壁はますます高くなっていきます。
技術者というのは出来ない理由を考えるために存在しているわけではない。
たった1、2万円でできるいとも簡単なオーバーフロー管を、議論しているあいだに工事は進み、ますます設置がむつかしくなってきました。
セカンドオピニオンとして今回初めて他の人の現場を見たのですが、これがセカンドオピニオンの限界なのかもしれません。自分の現場なら、絶対にこうならない。
当事務所のホームページは以下です。
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