用途に合わせた窓にすると建売住宅になってしまう

 窓の大きさ。
 部屋の中から考えると正解のように思えても、総論で考えると建売住宅になっている、という話し。
 
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 一般的な建て主さんは部屋の用途に見合う窓・・・について疑問を持っていません。
 例えばトイレ。
 トイレの窓は小さいというイメージが根本的にあります。

 設計者がトイレの窓を大きくすると、ほとんどの建て主さんは反対します。
 この写真は完成後の写真ですが・・・設計中にトイレの窓が大きいのは「変じゃないか」と言われた部分でした。
003.jpg

 
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 建て主さんは各論で考えるので部屋の用途に見合う窓を考えてしまいます。
 するとどうなるか。

 近所で見かけた工事中の住宅外観で説明します。

 
002 フォトショップ加工.jpg


 左に玄関ドアがあるので、その右上にある中間階の窓は・・・「階段の窓」です。
 階段の踊り場から手が届く範囲に窓はなくてはならないという苦情があったりするので、階段窓は1階と2階の・・・中間の奇妙な位置に配置されるのです。
 その直下の1階の小さな窓は「階段下のトイレ」です。(換気扇も見えているので間違いないでしょう。)

 その右側は「洗面所の窓」です。
 そのまた右隣(1階のいちばん右)は「浴室の窓」です。(換気扇が見えています。)
 隣接している2つの窓の下端が揃っていないのは、洗面所には洗面台や洗濯機があったから窓を下に下げ揃えることができなかった。
 浴室の窓はバスタブが低いので窓を下げることができた。
 そのためここでは窓の大きさがバラバラになりました。

 2階の小さな窓はトイレです。階段の隣にあることや、換気扇が見えることから判断できます。
 その右の窓(2階のいちばん右側)は多分、子ども室。

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 このことから理解できるのは、部屋の要求から窓をつくると、バラバラな外観になってしまうということ。
 家の間取りまでもが分かられてしまう。
 海外住宅に詳しい戸谷英世氏(旧建設省官僚・日本の住宅はなぜ貧しいのか・・・の著者)はこのような外観を(パジャマのようだと評し)「パジャマ建築」と評価しました。

 建売住宅の外観はこうやってできているのです。

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 窓は重要です。
 こちらは当事務所の実例。

 
004.jpg


 この面に階段、洗面所、トイレ、洗濯室があります。
 しかし、それを分からないように、デザインしている。
 パジャマ建築という言葉を知ったので・・・そうならないように気をつけているのです。
 
 言葉は重要です。
 言葉を知っているとデザインは変わります。

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